人生はドラマチック

一瞬の花火がその人の人生を左右する。花火が多いほど人生はドラマチックになる。結果の良し悪しは別として・・

台湾/桜が見頃・・・旧正月の連休中の行楽スポットに

 

台湾は今、桜フィーバー
 



 旧正月が明けると、台湾は花見シーズンに入る。陽明山、阿里山、武陵など著名な桜の名所は花見客で賑わい、交通も混雑する。美しい桜は寒暖を繰り返す季節に春を告げるだけでなく、台湾の今日の観光業に花を添える特別な歴史を思い起こさせる。
 
 
 
花見の伝統
 
 台湾統治時代、日本は広範に桜を植え、フラワーフェスティバルなど花見の行事を開催してきた。この活動は50年後の台湾に伝統として残っている。現在、陽明山と阿里山で台湾最大のフラワーフェスティバルが毎年開催されている。阿里山の桜の開花時期は3~4月で、ソメイヨシノヤマザクラチシマザクラオオシマザクラなど18種が次々に開花する。阿里山の日の出、雲海、夕焼け、神木、登山鉄道をバックにした桜の景色は阿里山の五大絶景と呼ばれる。3~4月の桜の季節、大陸からの観光客への花見のお薦めスポットは、旧駅から阿里山派出所、阿里山賓館周辺、姐妹潭付近の桜花園、三代木付近だ。
 
 
 台湾北部で言えば、陽明山が一番の桜の名所である。ここは日本人が最も早く桜を植えた場所である。毎年、1~2月にはヤマザクラが咲き、3~4月にはソメイヨシノ、ショウワザクラなどの蕾が緩み、さらに、ツツジ、ノボタン、カラー、サルビアも咲いて、3~4月は陽明山が最も美しい季節だ。
 
 
 ここ数年、多くの台湾人が人混みを避けるため新北市の烏来にも花見に訪れるようになった。烏来は温泉郷で、タイヤル族(台湾原住民)の故郷である。ここの桜の品種も多い。3~4月、ヤマザクラフジザクラ、ヤエザクラ、タイワンヤマザクラなどが、湯けむりの烏来を飾る様は、詩の如く、夢の如くに美しい。桜はバラ科スモモ属の植物で、日本によって植えられたほとんどは園芸種であり、8割がピンク色の5枚の花びらを持つソメイヨシノである。台湾原生の桜には白色山桜、霧社山桜、高山小白桜、塔山桜、阿里山山桜などがある。
 
 
桜を“売り”に
 
 台湾人には“石を金に変える”ビジネス感覚がある。一杯の牛肉麺を「国際牛肉麺節」に発展させ、1つの「鳳梨酥」(台湾を代表する焼き菓子)を一大産業にした。ここ数年は、春のありふれた行事であった花見を観光の“売り”にしてしまった。桜があれば人が集まり、人が集まればビジネスチャンスが生まれることを見据えて、台湾中に桜を植え、多くの桜の名所に人気が集まっている。
 
 例えば、花見の名所となっている武陵農場は、もともと老いた退役軍人のために開設したものである。高山に開いた果樹園と菜園は成功し、獲れた農産物は台湾の名産品となった。ところが、1997年、毎年1000万ニュー台湾ドル(約3200万円)を超える収入を得ていた菜園を手放し、桜や梅を植えて、農場を四季の花々が咲き果樹が実るレジャー観光地とした。農業生産を観光業と抱き合わせたのだ。
 
 
 
 桜は実を付け直接食すことができ、花びらや葉も漬物にできる。新北市の石碇郷で開発された桜麺線は、細くて柔らかい麺線を桜色に染め、見た目にも美しく、この地方の新名産品となった。石碇は、近年広く桜を植樹し、休日になると花見客の車が連なり、観光客は花見をして、包種茶や桜麺線を買って満足して帰る、人気の花見スポットになった。
 
 
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 台北市公園管理処によると、近年の台湾各地からの植樹要請では桜が一番人気だという。現在、台北市の公園や歩道には、合わせて5850本の桜が植えられており、うち1000本はここ3年間で植えられたものである。そのうちの4分の1が街路樹である。陽明山公園管理処によると、陽明山には現在各種2500本の桜の木があり、すでに飽和状態で、これ以上大幅な植樹はできないと言う。
 
 
 
 日本人からすれば嬉しいことですね。
ここまで桜が台湾の文化となっていることに
統治時代の先輩に心から感謝したいです。