人生はドラマチック

一瞬の花火がその人の人生を左右する。花火が多いほど人生はドラマチックになる。結果の良し悪しは別として・・

ミャンマーに【じぇじぇじぇ】のあまちゃん・・・ミャンマーの鉄道整備は日本におまかせ。

 

あまちゃん列車」ミャンマーの大地を走る
 
 
定刻発着に「 じぇじぇじぇ 」で大好評
三陸鉄道あまちゃん列車」 車両の色は違うが、形状は同じ
 
ミャンマーヤンゴン市の東側に位置するパズンダン駅。一番端のホームに入線していた1両のディーゼル車が、15時ちょうど、定刻通りに出発した。
 
 
赤と白のツートンの車体が、線路の両脇から覆いかぶさるように生えている緑の木々の間をすり抜けていく。
 
 
実はこの列車、少し前までは日本の三陸海岸を走っていた。そう、2013年に日本で大ブームを巻き起こしたNHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」で一躍脚光を浴びた、あの三陸鉄道の車両だ。
 
 
老朽化のため日本での役目を終え、ここミャンマーに有償譲渡された。ドラマに登場した青色ベースの車体とは色が異なるが、形は間違いなく、あの三陸鉄道の車両そのものだ。
 
 
 
地元住民の生活路線として、すっかり定着している
 

車内から手を伸ばせば届きそうなほど、線路のすぐそばまで家屋や食堂が接近している地区を通り過ぎ、市街地の南側を流れるヤンゴン川に面したストランド通りに出た途端、行く手がパッと開けて車内が明るくなった。


1908年に貿易会社のオフィスとして建てられたという赤レンガ造りの中央郵便局やクリーム色のストランドホテル、かわいい三角屋根の見晴らし塔がシンボルの港湾局など、英領植民地時代の面影を色濃く残す建物が沿道に並んでいる。


それらを眺めながら走っていると、雨期特有の厚く垂れこめた雲からぽつりぽつりと水滴が落ちて来た。そうと思ったのもつかの間、雨はすぐにバケツをひっくり返したように音を立てて地面をたたき始める。大通りが雨に煙ると、ノスタルジックな雰囲気を一段と醸し出し始めた。

 
 
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あまちゃんミャンマー語版がテレビで放映された
 
 
2014年12月の運行開始と前後して、現地でも一般家庭向けにミャンマー語吹き替え版「あまちゃん」の無料放映を開始した。


ヒロインのアキと親友のユイが結成したアイドルユニット「潮騒のメモリーズ」がどれだけミャンマー人の間に根付いたかは不明。
 
 
 
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車掌はなんと警察官

実は警察官。警察に入って23年目というベテラン警官だ。名前はゾーテー。今年でちょうど40歳だという。

なぜ車掌が警官をしているかは不明だが、テキパキと車掌業務をこなしている。「15年前、6カ月の研修を受けて鉄道警察に移ったんだ」と、制服の肩に縫い付けられた鉄道警察のエンブレムを誇らしげに見せるのだった。
 
 
日本の車両は揺れない、安全との評判


日本の中古車両が続々とミャンマーに運ばれる
 
 

廃線や電化などによって日本で使われなくなった後に海を渡り、ミャンマーを走るようになったディーゼル車の数は、これまでに200両を優に超えるという。


市内を走るバスも、「○○市営バス」といった日本語を車体に残したまま走っているものが目につく。


これは、単に中古の方が安いという価格面のメリットだけではなく、日本の車両やバスは中古であっても非常に質が高く、エアコンなど設備の面でもレベルが高いことが要因となっている。




ミャンマーの鉄道整備を担う日本
 

 日本はこのほかにも、現在、ヤンゴンマンダレー間約620kmを結ぶ幹線鉄道の計画も受けている。



更には、ヤンゴン市内をぐるっと一周する環状線を近代化するために政府開発援助(ODA)によって改修を進めている。


その環状線は、新型車両の導入でスピードアップを図り、踏切は日本型の安全な遮断式とし、プラットホームは昇降し易いよう高さを列車に合わせ嵩上げする。信号システムも日本式に改良する。

 
 


一番重要な事だが、駅、踏切以外の線路内に人を入れないようフェンス等で遮断するようだ。現在は、線路上を我が物顔のように闊歩しているのが当たり前になっており、危険極まりない。


このようにミャンマーの鉄道整備は現在、日本がリーダーシップを執っているのは間違いないようだ。



インドネシアの二の舞にならないように


世界ではますます熾烈さを増しつつある国を挙げての競争時代、「やっぱり日本製はいいなあ。」という乗客の笑顔に油断していては足をすくわれかねない。
 
 
ミャンマーでの取り組みがインドネシアの二の舞にならずに、日本が戦略的な支援をきちんと展開していけるのか、まだまだ気が抜けない昨今だ。